のりしろと脚注のはざま

のりしろとのびしろは似てるけどだいぶ違う

“とんと、ご無沙汰”と「ヨコハマメリー」   

さて、凝り性っつーか、いわゆるミーハーの私は、最近ぞっこんのGRAPEVINE 田中和将の著書、「書生・田中和将の“とんと、ご無沙汰”」をAmazonで購入。値段のこと言うのもアレですけど、2000年発行初版本(定価1,200円)が、100円+送料340円、って送料の方が高いなんてっ。
ま、それはともかく、この本、解説によれば「忌野清志郎サム・クックオーティス・レディングジミー・ペイジザ・フージョン・レノンゴダイゴ沢田研二さだまさし…そうそうたる面々に宛てて書かれた手紙という名のエッセイを軸に、グレイプバインのボーカリストである田中和将の音楽遍歴を探る“たなか的ロック辞典”’」とのことで、驚異の読書量を誇る(と聞いた)田中くんは同時に手練れの書き手でもあることがこの1冊でわかる、・・・・ってアータ、あの歌詞の文学性、ドラマチックさを考えれば、書けて当たり前ですってば♪ 大事に読むことにしましょう。
一方、それと前後して出版された「田中牛乳」って単行本は、な〜んと6,500円もの高値がついていて、さすがの私も二の足を踏んでおります。ここまで値が上がるってことは、名著なのか、単に出回ってる部数が少ないのか(たぶん両方でしょうw)。

書生・田中和将の“とんと、ご無沙汰”。

書生・田中和将の“とんと、ご無沙汰”。


さて今日は、非常に魅力的な、素晴らしいDVDを見ました。
GRAPEVINEライブ、ではなくて、「ヨコハマメリー」というドキュメンタリー映画です。
http://www.cine-tre.com/yokohamamary/公式サイト

私の地元にも、メリーさんに似た、都市伝説のヒロインのような老女が1人います。ホームレスで繁華街の公園のトイレを居城にしている人なんですが、年の頃は、60〜70代でしょうか。白髪を長い縦ロールにして、メリーさんほどではないけど白塗りの化粧に黒いアイライン、真っ赤な口紅、服装もオシャレで、真冬は革のコートを小粋に着こなしています。いつも公園のベンチやバス停で寝ているか煙草をふかしているか。何かを食べている姿を見たことはありませんが、何かしらの稼ぎはあるようです。誰かが「今でも1回500円で売ってるらしいよ」と言ってた気がしますが、本当かどうかはわかりません。
彼女に前から興味があるんですが、声をかけたことはありません。何となく、悪いような気がしてしまうからなんです。それはやさしさではなく、きっと臆病なんだと思います。

ヨコハマメリー [DVD]

ヨコハマメリー [DVD]

この映画を見て驚きました。弱冠30歳の若い監督さんが、こんなに老練な、深い、やさしい目で、メリーさんの生きた昭和という時代を描ききってるんですから。
メリーさんに関わった人々とメリーさんゆかりの、昭和の香りいっぱいの場所が、ちょうど編み物のように織り合わさって、あの、言いようもなく切ないラストシーンへとつながっていく様はもう見事です。作詞家阿久悠氏の最後の愛弟子と言われる渚ようこ(渚ゆうことは別の人です)が歌う主題歌「伊勢佐木町ブルース」がまたいいんです。
TSUTAYAでレンタルできる映画なので、機会があったら是非一度見て下さい!

☆「ヨコハマメリー」予告編☆