のりしろとのびしろは似てるけどだいぶ違う

のりしろと脚注のはざま

のりしろとのびしろは似てるけどだいぶ違う

「『懲役』と『担当さん』の365日〜刑務所心理職員の見た異次元世界〜」

お知らせでございます。
私のブログ仲間(と、勝手に言っちゃいますけど)dankkochikuさんが本を出しました! 11/1から全国の書店に並ぶとのこと。タイトルは、
「『懲役』と『担当さん』の365日〜刑務所心理職員の見た異次元世界〜」
[rakuten:book:12420175:detail]

dankkochikuさんこと小澤禧一さん(今回の出版で初めてお名前を知りましたw)は、刑務所心理職員として、受刑者や非行少年の心理調査という仕事等を35年間勤め上げ、リタイア後はその経験談を法科の学生などに語っておられます。個人的な面識はありません。

私の家は高層住宅の最上階で、玄関前の通路から道向こうの広大な刑務所中庭が見えます。刑務所が出来た当初このあたりは見渡す限り芋畑が広がるイナカだったらしいのですが、いつの間にか住宅街になり、大きな幹線道路が走り、生活圏のど真ん中に刑務所がある、何とも不思議な町になっています。
安部譲二さんの小説にもあるように、刑務所中庭の運動場では「塀の中のベースボール」も行われており、春には花見、秋には大運動会、・・・・刑務所内の四季折々の行事をチラ見しながら生活している私、・・・・偶然見つけたdankkochikuさんこと小澤禧一さんのブログ「ワンニャン物語プラス・アルファ」は、そんなわけで非常に興味深く、「読み物」としての完成度も高く、もうファンと言っていいくらい、愛読していたのです。

タイトルの「ワンニャン物語プラス・アルファ」の「ワンニャン」の部分にもdankkochikuさんこと小澤さんの人間味やら温かさがにじんでいますけど、「プラス・アルファ」にあたるのがいわゆる元・刑務所心理職員の視点で綴られたインサイドレポート。あまり知られていない「刑事政策」の実態は目からウロコですし、小澤さんいわく「脱獄とリンチの連続といったフィクションでの刑務所しかご存知ない方がたにも、できるだけ日常の言葉で、しかも問題の本質を損なわないように犯罪者や非行少年たちについてお伝えしたい」というテーマは、私的ブログの域を超えて、今の日本の様々な年代、様々な階層の人々の、哀しく、可笑しく、腹立たしく、不可思議な、心のありようを凝縮して見せてくれます(わかりづらいね、この書き方w)。

いつか単行本になって出版されればいいのにと、ずっとずっと思っていましたが、今回めでたく初出版になったとのことで、私もファンとして嬉しい限りです。いつかドラマ化、映画化されたらいいのに、と思っています。きっと「塀の中」シリーズを超える、面白い作品が出来ると思うのですが。
皆さんも是非書店で買ってくださいね♪