のりしろとのびしろは似てるけどだいぶ違う

のりしろと脚注のはざま

のりしろとのびしろは似てるけどだいぶ違う

「スラムドッグ$ミリオネア」はすごい

なーんかワタワタしてて更新滞っております。ま、便りがないのは元気な証拠っつーことで良い方に解釈していただければと思います。
そんな中、ようやく見ました「スラムドッグ$ミリオネア」。
いやーもう、もう、もう、素晴らしいです、まぁー「トレイン・スポッティング」もそうでしたけどダニー・ボイル監督っていうのは、今まで見たこともないような世界を見せてくれますね。そして、どんなに猥雑で、キタナイものを描いても、その汚さまでもが美しい。オブラートにくるんでキレイキレイに描くわけじゃなく、かといって奇をてらうのでもなく、・・・なんてーの? ただもう圧倒的な、計算され尽くした映像の力で、この類い希な物語を美しい絵模様に編み上げているじゃーないの!
劇中に登場するインドのみのもんたは、みのさん以上に狡猾な男でしたよ、ええ。しかしアレだねぇ「クイズミリオネア」を道具立てとしてこんな映画が生まれるなんてねぇ〜。日本の「ミリオネア」は当初視聴者参加だったけど、そのうち芸能人大会の時しか視聴率取れないと踏むや「フツーの人が一攫千金」という大前提を捨てて芸能人・有名人しか出られなくなり、とうとうレギュラー放送終了しましたし。そういう社会背景とかお金に関する切実さがインドとは違うので、日本じゃこんな映画は生まれないでしょうね。
それにしてもまぁーインドは人が多い。気が遠くなるほどの貧富の差。なにが起こっても不思議じゃないカオスの世界。そこに生きる少年たちの日々はまさにサバイバル。
でもこれは、壮大なラブロマンスでもある。見終わった後のカタルシス。思い出し笑いと思い出し泣き。可愛さと残虐さ、万能感と無力感。何だかもういろんな感情が吹き出して、今も不思議な興奮状態が続いております。ダニー・ボイルはやっぱスゴイです!