のりしろとのびしろは似てるけどだいぶ違う

のりしろと脚注のはざま

のりしろとのびしろは似てるけどだいぶ違う

ふと見た映画

先日、何か映画やってないかなーとWOWOWつけたら、画面に現れたのがトム・クルーズ。・・・・あ、これは「7月4日に生まれて」でしょ? 観てないけど、・・・と思う間もなく、兵士が何だか平べったい鉄の容器をいくつもいくつも素手で洗ってる、泥状の、茶色い液体、・・・・こ、ここここ、これは、・・・・続いて傷だらけのトム・クルーズのお尻が、あ、あ、あああああー、・・・・ソッコーTV消す。しかしもう、脳裏に焼き付いちまったー。だからオリバー・ストーンってキライ。露悪趣味じゃないですか、あの男。それがベトナム戦争の現実だとしてもだ。まだまだ序の口だとしてもだ。

それからほどなくして、またまた何か映画やってないかなーとWOWOWつけたら、ちょっとエロな感じの映画が。・・・そうだ、土曜深夜は何だかちょっとR指定枠なのよWOWOWは。
なーんか見覚えあるなと思ったら、これがまー相米慎二監督のにっかつロマンポルノ後期の傑作と言われる「ラブホテル」でした。ワタクシ、今はなき「くまもと映画祭」の、相米慎二特集企画でこの映画、観たことがあります。懐かしいなー。そうそう主演は寺田農と速水典子。ポルノ作品(とはいえTV放映用にだいぶカットされていた気が)ですが、絵の切り方とか長回しの感じがもうまぎれもなく相米映画ですよ、ええ。ちゃんとしたエロスと含羞が感じられる作品だと思います。
ラストの、急な石段に大量の花吹雪が舞い、昭和な顔した子ども達が現れるとこなどは、いかにも相米さん的な絵づくりだなーと。懐かしいなー。
相米さん亡くなってもうどれくらい経つでしょう。亡くなった人の歳はあえて数えまいと思うわけですが、もし相米さんが生きていたなら、もっと相米さんの映画をたくさん見ることが出来たのにねぇ、と、思わずにはいられません。癌という病気が憎らしい。