のりしろとのびしろは似てるけどだいぶ違う

のりしろと脚注のはざま

のりしろとのびしろは似てるけどだいぶ違う

美を究め続ける生き様、あるいはビジネス  

モデルの山口小夜子さんが亡くなったんですね。
山口小夜子と言っても若い人は知らないでしょうが、日本が世界に誇る素晴らしいファッションモデルだったんです。世の中に黒髪おかっぱブームを巻き起こしたのは彼女です。
黒くピッと入れたアイラインも専売特許、そう「ゆれるまなざし」、・・・ってそれは真行寺君枝です。でも真行寺君枝だって山口小夜子の存在なくしてあのCMキャラは確立しなかったことでしょう(と書いて、うなずいてくれる人がどれほどいるやら・・・)。

この世からまた1人、稀代の美女がいなくなった今宵、「ぞうがんマッサージ」に励むワタクシ。「ぞうがん」って肥後象嵌のゾウガンじゃなく「造顔」ですよ。
最近女性誌でブームの田中宥久子センセイのアレですよ。
顔の筋肉を強化してリフトアップ、10年前の顔に戻る、・・・というふれこみ。
1日3分のマッサージで? マジでェ〜?
特集記事を読んでいると、確かに一理ある気はする。日々の積み重ねって大事。毎日やれば何か御利益、いや美容効果があるかもしれない。
で、マネしてやってみた。けっこう、顔面の各部位を、軽く曲がるくらい強めにさすったりなでたり。・・・その際に問題となるのがマッサージクリーム。いわゆる市販のポンズとか一般的なクリームだと滑りすぎるのよ。そりゃそうだ、マッサージは軽くクルクルとお肌を摩擦しないように、とゆーのが鉄則で、いきおいマッサージクリームは肌と手指の摩擦を少なくするよーにできております。
しかーし、田中宥久子センセイ提唱の造顔マッサージときたら、ほぼ真逆のセオリーなので、マッサージクリームもちょいと固めの、指がクックと止まるくらいのが望ましいみたいなんです。
「そーゆーものがこの世になかったので、自ら開発しました」
という「造顔クリーム スペシャル」(ワイメソド)ときたら200g 18,900円!これを毎回、大粒のブドウ大くらい(と言うが女性誌の写真見る限り人差し指と中指の付け根から指先までタップリ乗ってる感じ)、途中で足りなければ足すくらいの勢いでふんだんに使わなければいけない(らしい)。マッサージクリームっていうと普通は他の基礎化粧品よりお安い価格設定だけどね、惜しげなく使えるように。
で、このクリーム、もちろんマツキヨには売ってない(正直、未確認だが)。センセイの会員制サロンで買うか、オンライン会員登録した上でネットで購入、もちろんこのクリームだけでなく、マッサージにつづく基礎化粧品のラインナップは全部で11アイテム。・・・・・そりゃー美しくもなるでしょうよ。やっぱ、世の中カネか、カネなのか?!

いえ、批判しているわけではなくて、田中宥久子センセイに心酔して、田中宥久子メソッド通りに商品を買い、日々美しくなる確信のもとオノレの肌をなでさすっていれば、必ずや、ある種の美しさは手に入るんだと思います。私はやりませんけども。