のりしろと脚注のはざま

のりしろとのびしろは似てるけどだいぶ違う

船に乗せるものは何だ?~GRAPEVINE~

家族の付き添いで行った楽器店で「bridge」という雑誌を見つけたんですよ。
これって一般書店でも売ってる雑誌ですが、たまたま私が手にしたバックナンバー(12月号)、巻頭の対談は吉井和哉×草野マサムネでしたが(コレも相当面白かったですが)、ワタクシの目に止まったはGRAPEVINE田中和将のインタビューですよー。

インタビューはちょうど10周年ライブを終えニューシングル「超える」が発売されて、というタイミング。インタビュアーはバインの曲作りについて相当鋭く切り込んでおります(以下、ザッとした思い出し書きw)。
タナカ「(最近バインの曲作りは)バンドっぽくシンプルな、パッと一発で出したライヴのダイナミズムをパッケージしたいんじゃないかと思うんです」
インタビュアー「僕は違うと思うんですよ」
タナカ「あ、違いますか?w」
インタビュアー「言葉とメロディー、歌をちゃんと聴かせたいという気持ちが、キミの中で強まって来てるでしょう?」

・・・む、バイン田中の答えに対して「ソレは違う」と言いきるインタビュアー、改めて見れば渋谷陽一大先生だ!(最初に気づこう私!)
渋谷さん曰く、バンドサウンドっていうのは歌とメロディーをきっちり伝える船として機能するものだが、バインは今まで船ばかりにこだわり、何を乗せるかを忘れがちだった、だから船はひたすら高性能で立派になるのだが、この高性能はなんのための高性能なんだ、と。船自体の素晴らしさだけで聞き手を感動させてもしょうがないだろう、と。

ミュージシャンに対してこんなふうに助言できる渋谷さんは素晴らしいね。

さらに渋谷さんは「グレイプバインは『売る気』はあるのか?」と問う。
ポップ・ミュージシャンの一番重要なモチベーションは「売れたい」という気持ち、ソレがなければポップミュージシャンとしては落第だと渋谷さんは言う。バインにその根性はあるのか、と。

するとバイン田中は「売れたいですよ、・・・正直あんまりバカ売れされても困るなという気持ちはもちろんあるんですが・・・・」という答え。
渋谷さんは「それがダメだよ、『閉じてる』から。熱狂的なファンはいるけど、そこの温度ばかり高くなって広がっていかない。ナゼかと言えば君らに根性がないからです。いい意味でのスケベ心がない」と、半ば説教に突入するのですが、愛ある説教の全貌は是非、「bridge」12月号を探して読んでみて下さい。

以前、ネットで読んだ対談で、バイン田中は「武道館はやらないの?」と問われて「やったことないです。また、やりたいともあまり思わないですね」みたいに答えていました。
しかし私はやってほしいですねぇ。
先日、Zepp Fukuokaの、9割方が奥田民生ファンというアウェー感いっぱいのライブでも、GRAPEVINEは圧倒的なサウンドを出してたし、バイン田中のヴォーカルもそれはそれはパワフルだったけれど、いかんせんZeppは狭すぎる。バインの出す音に比して、あまりに狭く、正直耳が割れる。
ライブハウスのライブはそーゆーもんだ、という意見もあるかと思いますが、ちゃんと歌が聴きたい。ホールのキャパに合った、適正なサウンドが聴きたい。

という意味で、いつかGRAPEVINEのライブを、満杯の大きいホールで(できれば地元のw)体感したいと思っております。